彼岸
昨春から取り組みはじめた水族館での撮影。今のところは未だ、日ごろ足を運びやすい都内で3館、そして沖縄の美ら海水族館を訪ねただけなのですが… いくつか訪ねるようになると、それぞれの水族館の持ち味や展示の特徴などがつかみやすくなり、それぞれの館にお気に入りの水槽がみつかってきました。
なかでも、最近のお気に入りは、ここ。こじんまりした水槽なのですが、何種類もの生きた珊瑚がまるでお花畑のように水に揺れ、大好きなタツノオトシゴや剽軽なダンゴウオ、鮮やかな青色が美しいニシキテグリなど… 色の組み合わせも美しく、どれだけ観ていても見飽きません。
ここの竜の落とし子は、黒っぽい小さな体にまるで宇宙の星々を散りばめているようなオオウミウマ。いつもは、尻尾で何かにしがみついて、ただゆらゆら揺れているだけのようにも思えるのですが、そんな様子をじっとみつめていたら、この日は素敵なドラマが展開されていきました。






普段はのんびりゆらゆらしているオオウミウマ… お気に入りのお相手のからだにしっぽを巻き付けて、しばらく揺れていたと思ったら、あっという間に逃避行!?! お相手をかっさらうかのように素早く岩陰に隠れてしまいました。
…他にも、かわいい体と顔つきのダンゴウオが二匹、すごい勢いで追いかけっこをして、相手に頭突きや体当たりをくらわしているのを目撃したり…(あまりの速さにカメラが追いつきませんでした、、、)
まるで秘密の花園のような…
この世のものとは思えない?竜宮城ってこんな世界??
と、美しく愛らしい世界にうっとりしていたら…
ラブラブなデートや、こぜりあいの喧嘩、ビックリするほど人間くさいシーンを目撃! 人間の思考で観るからそう思えるのかもしれませんが、生き物の命の有り様って、種が違ってもなんだかかわらないものもあるんだなぁ。
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つい最近、ここのところ何年も大変お世話になっていた方の訃報を知り、とてもショックを受けています。
彼岸… とは、仏教のなかでは「迷いを脱し、生死を超越した理想の境地。悟りの境地。涅槃」だそうだけれど。世界中の古代の神話のなかでは、天国…神々の世界でも、神々が恋愛したり嫉妬したり喧嘩したり…と、やはり生き生きとしたドラマが展開されている。
どうか、肉体という衣を脱がれてあちらの岸に行かれても、また新たな出会いや展開にドキドキワクワク、生き生きと不滅の魂を輝かせてくださいね。
心より ご冥福を お祈りいたします

